先日、YouTubeの「ほぼ日」で雅楽が取り上げられているのを見ました。
そこで説明されていた雅楽の世界に、思わず引き込まれてしまいました。
雅楽の音色には不思議な力があります。
目を閉じて聴いていると、まるで夢の中にいるような感覚。
いわゆる「変性意識状態」に入っているのかもしれない、と思いました。
変性意識とは?
「変性意識状態」とは、普段の意識とは異なる心の状態を指します。
深い瞑想や夢見、トランス、ゾーンに入っている時などがそれにあたります。
雅楽を聴いていると、時間の感覚が曖昧になり、自他の境界が溶けるような不思議な感覚に包まれます。
これは、古代から続く雅楽が、単なる宮中の儀式音楽ではなく、もっと深い精神世界に関わっていたことを示しているのではないでしょうか。
胡蝶の夢がふと浮かぶ
この感覚を味わっているとき、ふと「胡蝶の夢」の故事が頭をよぎりました。
昔、荘子が蝶になった夢を見た。
目覚めたとき、自分は荘子なのか、蝶なのか、わからなくなった。
雅楽を聴いていると、自分の輪郭があいまいになっていく。
「自分が音を聴いている」のか「音の中に自分が溶けていっている」のか、わからなくなる瞬間があります。
もしかすると、雅楽とはこのような境界線を曖昧にするために奏でられたのではないか?
そんなふうに妄想してしまいました。
本当のところはわからないけれど
もちろん、雅楽の本来の目的や歴史的背景については、専門家の研究が必要でしょう。
しかし、現代の私たちが雅楽を聴いて、夢のような感覚を味わえることは確かです。
そんな体験ができる音楽は、そう多くはありません。
日常の騒がしさを離れて、静かに雅楽を聴いてみる時間は、意識の深層へと旅をする小さな瞑想体験かもしれません。
あとがき:音の中の夢
もし時間があれば、夜の静かな時間に、イヤホンで雅楽を聴いてみてください。
ひょっとしたら、あなたも蝶の夢を見ている自分に気づくかもしれません。
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